「あっ、花音ちゃんの採血しにきたんだ 」


「えっ…無理……… 」


物心ついてから、採血なんてしたことないもん。

どのぐらい痛いのか知らないけど、
針刺すんだから絶対痛いよね?


血抜くなんて怖いし…


もう体力は大分回復してきているから、ベットから立ち上がって、優希先生から逃げようとする。


でも、あっさりと腕を掴まれて、足も動かなくてなってしまった。



「花音ちゃん、怖いのは分かるけど逃げないで。
これしないと退院できないから頑張ろう 」


「やだっ…グスッ…やりたくない 」


受験生でなるべく学校行かないとだから、
早く退院したいけど、どうしても怖いもん。


「花音ちゃん、一回チクッとするだけだからね 」


「うっっ…でも、………怖い。
もう優希先生なんて嫌い…グスッ 」