「事実だろうが!」

「プッ・・あはははは!確かに間違いないな」

「わかったらサッサと行け」

「・・ああ、サンキュー博人」

 スマホと財布を握り締めて立ち上がる。

 さっきまでの重い身体が嘘のように軽い気がした。

「んじゃ、ちょっと行って来るわ」

「ああ、行ってこい」

 もう迷わない

 博人の言う通りだ

 惚れた女がたまたま妹だっただけ

 それだけなのだから

「カナタ!」

「ん?」

「他の誰もお前達を認めなくても俺が認めてやる、だから何も心配すんな」

「・・クサッ」

「おまっ!人がせっかく・・」

「ありがとな、博人」

「・・おぉ」