月の光に響く時

「ち。感情がコントロールできん。アイツの事になるといまだ余裕がなくなる」

と自分の手を見つめながら呟いている。

私は普通に恐怖。

いや普通じゃないんだけど。


ズズイッ

と私の上を制した律鬼さんはそのまま手を私の首にかける。


首を絞められる!!

と恐怖で目をつぶった瞬間。




ふわり。

と唇に柔らかいものがくっついた。


「・・ん・・」


ゆっくり目を開けると、目の前には長いまつげ。


き・・・キス・・されてる・・の?



「黙れ。もう黙らせる。無理矢理にでも」

「り・・っ・・んっ・・ふ・・」


長い舌が滑り込んできて、私の舌を捉えた。

ゆっくりと味わうように柔らかい舌が蠢く。


「俺のものだ・・お前の全部が・・欲しい」


ドクン


そう言われ、何故が金髪の鬼が脳裏に浮かぶ。


あれ?何で?どうして?

この感じ知ってる・・。

前にもあったかも・・・。



『お前の全ては俺と共にある・・』