「襲ってきた鬼はどうしたんですか?」


「・・・」


単純に気になった事を聞いただけだったんだけど、それを聞いて律鬼さんは押し黙った。

さっきまで上機嫌だったのに、急に冷めた顔になってしまった。



マズイ・・聞いてはいけない事を聞いてしまったのか私は・・。



ドキドキしながら律鬼さんの顔を下から見上げる。

すると益々不機嫌になっていった。


「なぶり殺した」

「え!!??」


なんて恐ろしい言葉を口にするんだろう。やっぱり鬼だ。



「・・・というのは嘘だが」


それを聞き、ほっ・・。と息を吐いた。

だけどそれがいけなかった。


「奴の心配をするのか」


「え?違いますよ・・そういうわけじゃないけど・・」


「だが今安心したろう」


「え・・?いやそうじゃなくて。。そもそもヤツって誰ですかっ・・うぅっ」


険しい顔がどんどん近づいてくる。

怖すぎる。

二回目の鬼の形相だ。眉毛と目が近い。眉間のしわが深い。


「ではなんだ?」


こここ、怖い。無理。

殺されそう。


「こ、来ないでください!!こわっ・・いっ」


「怖いだと!?俺がお前をどうするというんだ!?」


「ひっ」


今にも手を上げられそうに見えるんですけど!!!


律鬼さんは怒りながら私を抱きしめる。


ぎゅうううっ


「うああっ!く、くるし・・」


絞め殺す気に違いない!!


「殺さないで・・っえ」

「・・・」


ドサッ!!

そのまま私はベッドにポイ捨てされた。