私は真面目に訴えたが、銀星は目を閉じて投げやりに答える。


「お前が俺を好きだって認めるなら、止めてやってもいい」


「は!?」


なぜ私が銀星のことを好きだという前提なのか。


段々腹が立ってきた私は、強引に銀星の頭をソファに下ろして立ち上がった。


「おい、どこ行くんだ」


「様子を見てくる。酷い喧嘩なら止める」


迷わずドアに手をかける私の肩を銀星が掴んだ。


「離してよ。臆病者の王様はずっと寝てれば?」


「……めんどくせぇ女だな」


口ではそう言いつつ、銀星はなぜか熱のこもった眼差しを私に向けてきた。


「こういうとこがかわいいんだけどな」


「なっ……!?」


銀星はたまにこういう恥ずかしい言葉を平気で口にするから、どういう反応をしたらいいかわからなくなる。