その傲慢な態度に苛立った私は、銀星を睨みつけながら吐き捨てるように言った。
「私はあんたのものになんか、絶対にならないから」
「……へぇ。どこまで持つかな」
銀星は面白そうに唇の端を吊り上げて、私の頬を指先でなぞった。私はその手を振り払うと、銀星の膝の上から降りて空き教室を出た。
「……なんなの、あいつ……!」
何でも自分の思い通りになると信じて疑わない態度が、酷く癇に障る。
だが、それよりも腹が立つのが、銀星が私を求めていることに高揚感を覚えている自分自身だ。
なぜこんな気持ちになるのかわからない。銀星は木下にあんな酷いことをしたのに。
銀星にまとわりついていた女性達のようにはなりたくない。そう思うのに、銀星の瞳に見つめられると身動きができなくなる。
私の心の奥を見透かすようなあの瞳が、頭に焼き付いて離れない。
「しっかりしろ……私はお兄ちゃんの仇を討つんだから」
「私はあんたのものになんか、絶対にならないから」
「……へぇ。どこまで持つかな」
銀星は面白そうに唇の端を吊り上げて、私の頬を指先でなぞった。私はその手を振り払うと、銀星の膝の上から降りて空き教室を出た。
「……なんなの、あいつ……!」
何でも自分の思い通りになると信じて疑わない態度が、酷く癇に障る。
だが、それよりも腹が立つのが、銀星が私を求めていることに高揚感を覚えている自分自身だ。
なぜこんな気持ちになるのかわからない。銀星は木下にあんな酷いことをしたのに。
銀星にまとわりついていた女性達のようにはなりたくない。そう思うのに、銀星の瞳に見つめられると身動きができなくなる。
私の心の奥を見透かすようなあの瞳が、頭に焼き付いて離れない。
「しっかりしろ……私はお兄ちゃんの仇を討つんだから」

