「あぁ？俺はともかくとして、この学校に通ってんのに友幸さんを知らねぇとはどういう了見だ？」


また、少年がガラの悪いヤンキーに戻る。


「やめとけって。悪いな、自己紹介すんの忘れてたわ。俺はアルファの浅見友幸(あさみともゆき)。で、こっちのチビが2年のアルファの藤沢賢翔(ふじさわけんと)だ」


「ちょ、チビはやめてくださいって！」


友幸と名乗った男が賢翔の頭をポンポンと叩きながら告げた。
賢翔は背が低いことを気にしているのか、恥ずかしそうにそっぽを向く。


やはり、2人共アルファなのか。


「俺は銀星のダチで、賢翔は銀星の飼い犬みてぇなもんだな」


「せめて舎弟って言ってくださいよ！」


友幸の言葉に賢翔が反論するが、友幸は爽やかに笑って賢翔の言い分を受け流す。


「それはそうと、喉渇かねぇ？ジュースあるから好きなの飲んでいいよ」