「……そういえば、なんでブレスレット見ただけで私がお兄ちゃんの妹だってわかったの?」


私が気になっていたことを聞くと、銀星は照れくさそうに目を逸らして言った。


「……顔が似てたし、名字も珍しいし……それに、あれ選んだの俺だから」


「銀星が選んでくれたの?」


私は驚いて目を丸くした。


「先生に妹にやるプレゼント選ぶの付き合ってくれって言われて……」


「そうだったんだ……」


私は何だか不思議な気持ちになった。
知らないところで、私達は繋がっていたのだ。


「……ブレスレット、壊しちまってごめんな」


銀星の悲しげな顔を見て、私は首を横に振る。


「……ううん、もういいの。お兄ちゃんは戻って来てくれたし」


手を繋いだまま、私達は額を合わせてお互いの顔を覗き込んだ。


「……敵わねぇな、お前には」


そう呟いて、銀星は晴れやかな顔で笑った。