一旦教室に戻ってお弁当を鞄の中に入れてから、空き教室へ向かう。
だが、ドアには鍵がかかっており、人の気配もない。


私がここを訪れる時は、いつも銀星が室内にいたのに……どこへ行ったのだろう。


私は、とりあえず3年の教室へ向かった。


銀星のクラスを知らないので、ひとつひとつ教室を見て回ったが、銀星の姿は見当たらない。
仕方なく、教室にいる生徒達に銀星がどこに行ったか尋ねるが、皆知らないと答えた。


生徒達の好奇の視線に晒されて居心地が悪くなった私は、すぐにその場から立ち去った。


それから校内をくまなく探索したが、やはり銀星はどこにもいない。


ひょっとして、学校にはいないのだろうか。


私は先生に具合が悪いから早退すると告げて、銀星と初めて会った街へと向かった。
人通りの多い街中を歩きながら、銀星の姿を探す。