オオカミボーイフレンド

あれから、私と3人はよく空き教室で一緒に過ごすようになった。


たまに友幸と賢翔が気を使って私と銀星をふたりきりにしてくれることもあったが、私はどちらにしろここで過ごすことに居心地の良さを感じていた。


それはきっと、銀星が隣にいるからだ。


私が銀星の顔をそっと盗み見ると、銀星は私の視線に気付いてこちらを振り向き、穏やかな眼差しで私を見つめ返した。


銀星がこんなに優しい表情をするようになるなんて、木下を傷つけられた時には思いもしなかった。


このまま、幸せな時間がずっと続けばいいと思っていた。


*****


放課後。


私が帰り支度をして外に出ると、人気のない中庭の隅に消えていく木下と、数人の生徒の姿が目に入った。


あの生徒達は……確か、2年のアルファだ。


私は嫌な予感がして、木下達の後を追った。