_寂しさなんかとっくに忘れていた。


俺には新しい人生があって、仲間もいて、エレノア様も姫様も大事にしてくださったから。


でも今日のフレアの顔は忘れない。


きっと、ずっと寂しかったんだろうからな。


ごめんな。


こんな父親で。



ゼノは心の中で謝りながら瞳を閉じた。

自分の愛した妻と幼い子を思い浮かべながら。