骨折して三日。ずっとシリウスのベッドで寝ている。

夜はどうしているかというと、シリウスは部屋にいない。

一体どこで寝ているんだろうと思うが、何故か怖くて聞けなかった。

今日はまだ部屋に戻ってきていない。


「全治・・一か月か」


城の主治医にそう言われたのでそれを信じている。

が、ティファは異変を感じた。


「腕・・動く・・痛くない」


ドキリ

とした。


_なんで!?一か月って先生は言った。まだ三日しか経っていないのに動かせる!?なんで!?診断間違った!?


しかし紹介されたのは城で一番の名医だ。


_ど、どうして!?怖い!魔女だったらどうしよう!?



びくびくと慌てふためいていると、丁度いいタイミングと言わんばかりにシリウスが部屋に戻ってきた。


「どうした?顔に汗が・・」


「へ?そ、そうですか?べべ、別に普通なんですけど」


「そうか?丁度いい。そこに新しい包帯があるからやってやる」


「いい!いいです!自分でやります!!」


頑なに拒否った。


_なんでこんな時に優しいの!?空気読んでよもう!!


そんな事シリウスが知る由もない。


「何故そんなに挙動不審なんだ?」


ぶんぶんぶん。

首を思いっきり横に振る。


「そんなに首ふって大丈夫か?全身打撲なのに」


どきーーーーん!!!


「い、いたたたた・・」


_ほんとは痛くないけど(泣)



「馬鹿なのか?」


「う、うぅ・・」


シリウスはぽかんと口を開けて呆れている様子だ。