黒翼の淡恋

シリウスと男はティファの様子に後ずさった。

そして男は歓喜した。


「アハハッ!ティファ、記憶が戻ったのかい?」


「・・・はい。兄さん。全部・・思い出しました」


「そ、そうか!ではこの男を二人で殺そう!!」


ザザッ

その言葉を皮切りに、シリウスの前に兵士が守る様に構えた。

シリウスはフリーズしたままだ。


_まさかティファが・・!?


シリウスとフォルトの顔が蒼白になったその時、ティファの瞳は元の色へと戻った。

ゆっくりと振り返る。


「ですが・・今までの事も全て覚えています」


「何?つまりそれは・・?」



ティファはシリウスを庇う様に兄の前に手を広げ立ちはだかった。



「シリウス皇子は殺しません。殺させません。この方は・・・私の恩人ですから」


「ティファ・・」