転生悪役幼女は最恐パパの愛娘になりました

「今年も一緒にお誕生日を過ごしてくれてありがとう。お父様、世界一大好き」

照れくさそうにはにかんだ娘の顔を見てディーは目を丸くしたけれど、すぐに目じりを下げるとサマラを腕に抱きしめた。

「十七歳の誕生日おめでとう、サマラ。――ありがとう、この世界に生まれてきてくれて。俺の娘になってくれて」

アリセルト邸の空に金色のきらめきが舞う。
小さな妖精たちは愛すべき魔法使いの父娘のために、祝福の歌声を夏の空に響かせた。


END