そして魔人を倒したのはディーとレヴ、サマラとリリザで、魔人の攻撃で死にかけたレヴをリリザが『奇跡の光』で救ったというストーリーだ。
なんとも幼稚な作り話だが、リリザには主人公補正がある。万能ではないけれど、バレアン王太子やホプロン王子、大神官シャーベリンをはじめ一部の人間に対して効果は抜群だ。そこには、幸いなことに国王も含まれる。
彼らはリリザが白と言えばカラスでさえ白いと言い張るだろう。
リリザの必死の説得で、幼稚だった作り話はあっという間に真実へとすり替わった。
それでもレヴの正体を知っている国王はいささか混乱しているようだったが、レヴはもうDanuが作ったゴーレムではない。〝証拠〟そのものが消えてしまい、最終的には作り話を真実と認めるしかなかった。
こうしてレヴを巡る危機はサマラの機転とリリザの主人公補正によって無事に解決し、おまけに四人は〝謎の魔法使い〟からバリアロス王国を救った英雄として称えられたのであった。
ちょっと派手な評判がついてしまったが、サマラはおおむね満足だ。これでようやく望んでいた平和な生活が手に入る。
ところが、さらにサマラを喜ばせる出来事が訪れた。
ディーがレヴをDanuから引き取ることを決めたのだ。
当然Danuは許可しなかった。レヴは唯一成功した人造の魔法使いであり、『奇跡の光』で人間になった貴重な実験体である。Danuが手放したがらないのも当然だった。
しかし今度こそはディーも引かない。
己の手で生み出したレヴを悪辣な組織に置き続けることも、醜悪な実験組織を放任してきたことも、もう許すことは出来なかった。
なんとも幼稚な作り話だが、リリザには主人公補正がある。万能ではないけれど、バレアン王太子やホプロン王子、大神官シャーベリンをはじめ一部の人間に対して効果は抜群だ。そこには、幸いなことに国王も含まれる。
彼らはリリザが白と言えばカラスでさえ白いと言い張るだろう。
リリザの必死の説得で、幼稚だった作り話はあっという間に真実へとすり替わった。
それでもレヴの正体を知っている国王はいささか混乱しているようだったが、レヴはもうDanuが作ったゴーレムではない。〝証拠〟そのものが消えてしまい、最終的には作り話を真実と認めるしかなかった。
こうしてレヴを巡る危機はサマラの機転とリリザの主人公補正によって無事に解決し、おまけに四人は〝謎の魔法使い〟からバリアロス王国を救った英雄として称えられたのであった。
ちょっと派手な評判がついてしまったが、サマラはおおむね満足だ。これでようやく望んでいた平和な生活が手に入る。
ところが、さらにサマラを喜ばせる出来事が訪れた。
ディーがレヴをDanuから引き取ることを決めたのだ。
当然Danuは許可しなかった。レヴは唯一成功した人造の魔法使いであり、『奇跡の光』で人間になった貴重な実験体である。Danuが手放したがらないのも当然だった。
しかし今度こそはディーも引かない。
己の手で生み出したレヴを悪辣な組織に置き続けることも、醜悪な実験組織を放任してきたことも、もう許すことは出来なかった。



