生きていこう。それがいいんだ。



「・・・・・・・・・・。」


部屋を出て、
鍵をかけずにこの足は進む。


少し前に・・母の死体と対面したあの警察署へ。一歩ずつこの足は進む。







“スゲーな。君のその手癖”


“あ!ひょっとして俺のこと佐藤健に似てるって思ったでしょ!?”


“・・じゃあマイハニーって呼ぶわ”


“ハハッ、シズカもちゃんと女の子らしい可愛い声出すんだね”


“なになに?
ひょっとして俺に会いたくなった?”





「・・・・・・・・・。」


視線の先に、警察署が映る。
入り口に、制服警官が立っている。


あの人に話し掛けようと、
この足がまた一歩近づいていく。





“ごめんな・・・あの時・・・
泣きじゃくるシズカのこと・・
抱きしめてやれなくて・・・”