ねぇ、紗季。
俺はどんな彼氏だった?
最初は地味で、少し根暗で、
それでいて女の子が何考えてるか分からないダメな男だったわけだけど、
紗季はいつも俺の話を聞いてくれて、
面白いって目を輝かせて言ってくれて。
そんな人と初めて一緒にいたいって思ったんだ。

ねぇ、紗季。
紗季は今何を考えてる?
寂しい?悲しい?それとも前を向いてる?
俺は紗季に前を向いて欲しいな。
身寄りのない俺のことなんかほっといてくれればいいのに、最後に面倒をかけてしまって。
それだけが心残りなんだよ。

「悠太はさ、私と一緒にいれて幸せだった?」

幸せだったよ。大好きだった。
こんな人一生出会えない。今だってそう思ってる。

「私は悠太といれて幸せだったよ」
『紗季がそう言ってくれるなら、もう未練なんてないよ』

紗季に。