ハル、高校3年生。 12月の初旬。 真っ白な空を見上げた。 ──あっ、雪だ。 手のひらに落ちた初雪がとけていく。 時間は不思議、私を変える。 間違いなく私を変えた。 私は流れる時間の中で葛藤と戦いながら。 もう、仁のことは何も思わない自分になっていた。 本当に大丈夫と言われれば、まだ少し危ういかもしれない。 でも、仁に関心がなくなったとかではなく。 ようやく、仁を一人の大切な親友として見られるようになっていた。 どれくらいぶりだろう。 一年半ぶり、もっとかな。 仁からラインが届いた。