「……蜂谷さん、どこにいるんですか?」

平林繭香は、蜂谷隆平のことが好きだと告白してしまい、キスまでしてしまったのだ。





どこにいるのか気になるのは、当然のことだろう。

しかし、一人で単独行動しているため、無理に探すわけにはいかない。




「……お願いだから、早くここから出たい」

もうこんなこと、耐えられない……。




早くここから出て、外の空気を吸いたい。

外でお茶したり、パンケーキ食べたりしたい。



なんでこんなことになっちゃったんだろう。

訳のわからないことさせられて、挙句、犯人だとか死ぬとか、もうわからない。



そんなこと、あたしにはどうでもいい。

そんなことよりも、早くここから出たい。




「……蜂谷さんと、ここから出たい」

蜂谷さんとここを出て、どこか素敵な場所へと行きたい。




誰もわたしたちを知らないような場所へと行きたい。

のどかな場所へと行きたい。