「……いや、もう少し伏せておこう。もし本当に危険な時に、これを使おう切り札として」
「……はい」
「それより、なんてかいてあるんだ?その日記」
「……えーっと………えっ?」
「平林?どうした?」
「蜂谷さん、これ見てください!」
「なんだ?………っ!?」
そこに書かれている日記の内容はーーーー
野上早智子という女に、殺される。あの女は悪魔だ。
「……え、野上って……」
「ああ、植物状態だったって言ってた人だよな?」
「えっ?野上早智子が………」
「ーーーこの集団自殺の、犯人ってことか?」
「………どういうこと、ですか?」
「なんだ。なんか引っかかる……」
「どうしたんですか?」
「………ここ見てみろ。野上早智子には、娘がいたらしい。当時は小さく、まだ7.8歳くらいだったらしい」
「えっと、名前は……」
「ーーーえっ!?」
「どういうこと、ですか……?」
「……娘の名前は、野上……翠?」



