「……やっぱりもう、これ以上は何も出てこないかもですね」
「そうだな。また何か変わるかもしれない。様子を見よう」
ふと時計に目をやると、時刻は20時58分。
間もなく21時になろうとしていた。
「もつこんな時間なんだね」
「これからどうする?」
「あたしとりあえず、お風呂入りたい」
「確かにそうですね。お風呂沸かしましょう」
「あたしも行きます」
「バスルームって、どこだっけ?」
「確か一階の1番端だったと思います」
「行きましょう」
島本翠、中原葵、大河内すみれの3人がバスルームへと向かった。
残りの4人は、黙って外を眺めていた。
「しかし、参ったな。スマホが使えない以上、連絡をとる手段がない。調べたりもできない」
「困ったな、本当に」
「そういえば、寝る部屋はどうしますか?」
平林繭香が唐突に投げかける。
みんながあ~と考え出す。
「たしかに、寝る部屋確保しないとな」