蜂谷隆平と中原葵のふたりは、何個か空き部屋を見つけては探索してみたものの、特に手掛かりになるような物はなかった。
今の所、空振りの感じだった。
「そういや蜂谷くん、蜂谷くんは自殺の謎、解けると思う?」
中原葵が質問する。
「……さぁな。そもそも、自殺ってことなのに謎も何もないだろ。自殺に謎なんかあるか?」
と、蜂谷隆平が答える。
「……まぁ、たしかに。集団自殺、だって書いてあったけど」
中原葵が不思議そうにそう呟いた。
「……俺たちは早く、ここから出ることを考えないと。……何かイヤな予感がする」
「え、やだ。やめてよ……イヤな予感って何ですか?」
「俺にも分からない。だけど感じるんだよ。何かが、起こりそうな予感がする」
「……まさか。そんな訳ないですって」
後にこの蜂谷隆平の予感が、的中することになるとは。
ーーーこの時の7人は思っていなかった。



