ー屋敷探検組ー
「ええっ……なんか暗いし、怖い」
「おい。掴むなよ。邪魔」
「だって怖いんだもん……」
そう怯えるのは平林繭香。
一緒に屋敷の中を回っているのは、江川真弘だ。
江川真弘は昔ヤンキーだったせいで、少し印象としては最悪だ。
怖がりの繭香に裾を掴まれることで、歩きにくさが出るため、内心一人のがよかったのでは?とも思っている。
「江川くん、ここ何……?」
「さぁな。何かの物置っぽいな」
ふたりが辿り着いた部屋は、真っ暗な部屋で物置っぽい場所だった。
色々スマホのライトで照らすと、そこにはガラクタっぽい物がたくさん置いてあった。
少しライトで奥まで照らしていくと、ホコリがたかり、無造作に物が置かれていた。
「えぇ……進むの?」
「何か見つかるかもしれないからな」
江川真弘は、少し置くまで進んでいる。
その後を追うように、平林繭香が付いていく。



