「離れてしまっても迎えに来るよって……」


「その言葉は昔、幼なじみに言われた。でも、どうして片桐くんがそれを知ってるの?」


「雨音って鈍感すぎる。だから、俺に勝てないんだよ」


「ねぇ、待って。それって、つまり……」


その言葉を言われて、私は頭をフル回転させた。


そして、ある1つの結論にたどりつく。


「片桐くん、もしかして……貴方は私の幼なじみだったり、する?」


自信はない。


ここで、もし間違っていたら、それこそ笑われる。だから、不安げに聞いてみた。


「やっと気付いてくれた。そうだよ、雨音。高校になってから、ずっと一緒だったのに気づかなかったの?」


「嘘……」


私は驚きのあまり、手をバッ!っと離し、口元に手を当てる。


「まだ信じられないの?
……迎えに来たよ、雨音」


そういうと、グイッと身体を引き寄せられ、ギュッと抱きしめられた。


そのぬくもりは、どこか懐かしかった。


それは、幼なじみ(初恋の人)と数年ぶりの再会。