翌日、悠雅は珍しく私よりも早起きをして、私が目を覚ますと「おはよう」と言って和室を出た。
すでに私服に着替えていた悠雅は、私が朝の支度をして朝食の用意をしている間、スクールバッグの中を探って腕時計を取り出し、左手首に付けて時間を見ていた。
今日は休日だ。
どこかに出かけるのだろうか、と思った私は少し焦げたトーストをかじりながら、何気なく問いかける。
「悠雅、どこか行くの?」
「友達の買い物に付き合う」
……友達。
悠雅の友達と聞いて真っ先に頭に浮かんだのが、悠雅をいつも取り囲んでいる派手な見た目の女子達だった。

