クールな野良猫男子には逆らえない。

「悠雅!?何考えてるの!?」


私は悠雅の手から逃れようと抵抗したが、彼の手は見た目よりも力強くて、決して私の手を離そうとしない。


やがて、無言で歩いていた悠雅がこちらを振り返った。
その顔に先程までの不機嫌さはなく、呆れたように私を見下ろしている。


「何って、あんたが断りづらそうだったから俺が代わりにふってやったんだろ」


悠雅のそんな言い訳に、私は唖然とした。


「そんなこと頼んでないし、あんなやり方で断るなんて酷い!」


「あんなやり方って?」