クールな野良猫男子には逆らえない。

悠雅はいつも通りのぶっきらぼうな態度でこちらに歩いてくる。
でも、その頬は朱に染まっていて、私はかわいいな、と思いながら頷いた。


「うん。あのね、今日は悠雅の好きなものばかり作ったんだよ」


「……ふーん。そうなんだ」


ふたりで部屋に上がり、リビングに向かう。
テーブルの上の料理を見た悠雅は、一瞬哀しそうな目をした後、私のほうを見た。


「……ひとりで、ずっと待ってたの?」


「うん。次からは遅くなる時は連絡入れてね。あ、アドレス交換しよう」


そう言ってスマホを取り出す私の手を、悠雅が優しく握る。