クールな野良猫男子には逆らえない。




放課後、私はスーパーに寄って食材を買い足した。
悠雅には着るものを調達するように言ってあるから、これでしばらくは不自由なく過ごしてもらえるだろう。


マンションに戻り、課題を済ませてから夕食の支度を始める。
今日は悠雅の好きなものばかり作ることにした。
デミグラスソースのかかったハンバーグに、半熟の目玉焼き。そしてデザートのヨーグルト。


「……よし、これで完成」


テーブルの上に料理を並べ終えた私は、エプロンを脱いでソファに座り、悠雅の帰りを待つことにした。


だが、時計が10時を回っても悠雅は帰って来ない。
こんな時間まで一体何をしているのだろう。


悠雅に連絡を取ろうとスマホを取り出してから、そういえば悠雅とはアドレスを交換していないことに気付く。


……もしかして、このまま二度と戻って来てくれないんじゃないか。


そんな不安が持ち上がり、私は孤独感で震え上がった。
ひとりは慣れているはずなのに、悠雅と会えなくなるのだけは受け入れられない。
それほどまでに、悠雅の存在は私の中の大部分を占めていた。