クールな野良猫男子には逆らえない。

「言われっぱなしかよ」


「……だって……事実だし……」


私は自分でも気付かないうちに、また作り笑いを浮かべていた。


悠雅はそんな私を見て舌打ちし、「ちょっと来い」と言って私の腕を引っ張った。


「え……悠雅!?」


美咲ちゃんが困惑しながら叫ぶが、悠雅は私の腕を掴んだまま美咲ちゃんを置いて中庭を人気のないほうへと進んで行く。


悠雅が立ち止まったのは、見頃を終えて葉桜となった木々が立ち並ぶ中庭の隅っこだった。