クールな野良猫男子には逆らえない。

その日から、菜々は一切私に話しかけてこなくなった。
私から菜々に話しかけても、無視されるようになった。


菜々は他の友達と楽しそうに話していて、私はそんな菜々を遠くから眺めることしかできなかった。


菜々を失った私の学校生活は、とても退屈だった。
話し相手がいないというだけで、こんなにも毎日が色褪せて見えるものなのか……と、私はそんな自分の変化に酷く驚いた。


……やっぱり私は菜々の言う通り、他人を見下していたのだろうか。


今まで築き上げてきたものが全て粉々に壊れていくのを、私は黙って見ていた。