クールな野良猫男子には逆らえない。

しばらくして目を覚ました悠雅は「おはよう」と笑う私に「……おはよ」と力なく返事をして、不思議そうに私の顔を見つめた後、再び布団に潜り込んだ。


「だから、なんで寝るの」


「まだ眠い……」


私のツッコミに、悠雅は以前と同じ返しをする。


こんな何でもない普通のやりとりを悠雅とできることが、とても嬉しかった。


いつか結婚して一緒に暮らす時が来たら、こんなやりとりも日常になるのだろう。




朝食を食べ終えて、悠雅はこの街に住むためにこれから不動産屋に行くと言って、大学に向かう私とともにマンションを出た。