クールな野良猫男子には逆らえない。

待ち構えていたお母さんは悠雅の姿を見て驚いたけど、意外にも悠雅の成長っぷりに涙ぐんでいた。
そして、お母さんのほうから今夜は泊まっていきなさいと提案してくれた。
お母さんが作ってくれた料理はふたりでは食べきれないほどの量だったから、悠雅がいてくれてちょうどよかったのかもしれない。


私と悠雅はお母さんに今までのことを話した。
お母さんは笑顔で頷きながら聞いてくれて、悠雅が将来私と結婚したいと思っていること、すでに悠雅の両親から承諾を得ていることを話すと、「柚華のこと、幸せにしてあげてね。柚華も、悠雅を必ず幸せにするのよ」と私達に優しく言い聞かせた。


そして、お母さんは「今までごめんね。離れていても、悠雅は私の大切な子供よ」と言って、悠雅の頭を撫でた。
悠雅は頷き、照れたように笑っていた。


その夜、「今日だけだからね」と念を押されて、私達は和室の布団で一緒に眠ることが許可された。