忘れたりなんて絶対にしない。
私の悠雅への想いは手紙に詰めてここに置いていくけど、悠雅との大切な思い出だけは、ずっと大事に私の中にしまっておくつもりだ。


時にはその思い出のせいで苦しむこともあるだろう。
それでも、私はこの思い出を一生手放すつもりはない。
どんなに傷ついても。そんな時が来るとは思えないけど、もし他の誰かを好きになったとしても。


私の心の中心には、いつも悠雅がいる。


きっと悠雅も現実と闘っているはずだ。
だから、私はここで祈り続けよう。


悠雅がもう暗闇でひとりぼっちで泣かないように、側にいてくれる優しい誰かと出会えるように。


そして大人になって何もかも乗り越えた時、私達がもう一度出会えるように、神様にではなく、自分自身に誓いを立てる。


「……悠雅。貴方を愛してる」


伝えられなかった想いは爽やかな風に乗って、ふわりと空に舞い上がり、消えていった。