私はスコップで土を掘った。
誰にも見つからないうちに済ませなければ、神社の人に苦言を呈されてしまうかもしれない。
ひたすら急いで土を掘り返し、やがてスコップが硬いものに当たって音を立てた。
顔や身体が土まみれになるのにも構わず、手で土を退けて、ようやく鉄の箱を取り出すことができた。
箱の表面についた土を払い除け、地面に置いてそっと蓋を開ける。
中には、幼い頃に私と悠雅が大切にしていた、お揃いのうさぎのキーホルダーと手紙が入っていた。
……懐かしい。
初めて家族で行った遊園地で、前のお父さんにせがんで買ってもらったキーホルダーだ。
私と悠雅はお揃いのそれをランドセルにつけて、無邪気に笑い合っていた。
タイムカプセルに大切な物を入れると決めた時、お互いに示し合わせたようにこれを持ち出した時には、やっぱり私と悠雅は目に見えない何かで繋がっていると確かに感じたものだ。
誰にも見つからないうちに済ませなければ、神社の人に苦言を呈されてしまうかもしれない。
ひたすら急いで土を掘り返し、やがてスコップが硬いものに当たって音を立てた。
顔や身体が土まみれになるのにも構わず、手で土を退けて、ようやく鉄の箱を取り出すことができた。
箱の表面についた土を払い除け、地面に置いてそっと蓋を開ける。
中には、幼い頃に私と悠雅が大切にしていた、お揃いのうさぎのキーホルダーと手紙が入っていた。
……懐かしい。
初めて家族で行った遊園地で、前のお父さんにせがんで買ってもらったキーホルダーだ。
私と悠雅はお揃いのそれをランドセルにつけて、無邪気に笑い合っていた。
タイムカプセルに大切な物を入れると決めた時、お互いに示し合わせたようにこれを持ち出した時には、やっぱり私と悠雅は目に見えない何かで繋がっていると確かに感じたものだ。

