クールな野良猫男子には逆らえない。

前のお父さんが、私と悠雅を会わせないようにしていたというのだろうか。
悠雅はそれに従うために、私と別れた？


でも、ならどうして前のお父さんは悠雅が家に帰らず、私の家に泊まることを許したのだろう。
それとも、そのことがバレたから私と悠雅を再び引き裂いたのか。


「……前のお父さんは、悠雅を自分の道具みたいに思ってるのかな」


ぽつりと呟き、涙が溢れそうになるのを堪える。


「私達は親のために生きてるんじゃないよ……本当は好きなように生きていいんだって、私に教えてくれたのは悠雅なのに……」


「……柚華……」


お母さんは立ち上がって私に近付き、何も言わずに私の身体を抱きしめた。