クールな野良猫男子には逆らえない。





その後、私は菜々に全てを話した。
菜々は相槌を打ちながら、私の話を真剣に聞いてくれた。
そして全部話し終えると、「つらかったね」と言って私の肩を優しく抱いた。


「ねぇ、勇気を出しておばさんに本当のこと話してみたら?ひょっとしたら何か知ってるかもしれないじゃん」


「……お母さんに?」


私はあまり気が進まなかったが、菜々はそんな私を安心させるように、穏やかに微笑んだ。


「今のおばさんなら、きっとわかってくれると思うよ。ね?」


「……うん。わかった」


菜々の言葉に、私はうつむけていた顔を上げて頷いた。