クールな野良猫男子には逆らえない。





いつものように電気を消し、悠雅とふたりで布団に潜り込む。
悠雅は私に腕枕をしながら、もう片方の腕で私の頭を引き寄せ、額にキスを落とした。
あまりにも当たり前みたいにするから、緊張するよりも何だか安心してしまう。


私は、ふと幼い頃、神社に埋めたタイムカプセルのことを思い出した。


「ねぇ悠雅、昔タイムカプセル埋めたこと、憶えてる?」


悠雅は少し驚いたように目を瞬かせて、頷いた。


「憶えてる」


「あれ、掘り返しに行かない?」


昔は神様なんていないと思っていたけど、今こうして悠雅ともう一度会えて、側にいられることを、神様に感謝したいと思う。
だからそのお礼を伝えるついでに、タイムカプセルを掘り返したいと思ったのだ。