その時、ふいにスマホが鳴った。
画面を見ると、悠雅からメッセージが届いていた。


『今日は遅くなる』


そのたった一言で、私は悠雅が今美咲ちゃんと一緒にいるのだと悟った。
思わずスマホを床に叩きつけたくなる衝動を堪える。


私の中に、こんなに激しい感情があることに驚いた。




玄関のドアが開く音がして、ようやく顔を上げた私は、辺りが真っ暗でいつの間にか夜になっていたことに気付く。


足音がリビングに近付き、ぱっと電気が灯されて、私はその眩しさに顔を顰めた。