僕は、友達の金髪に茶色の目の男性……ラファエルと一緒に世界探偵団の本部のある町を歩く。日本で暮らし始めて10年以上は経つかな。

「……そういや、僕が日本に来てから10年は経つんだね」

日本語で、僕は呟いた。隣を歩くラファエルは「もうそんなになるんだ」と呟く。

「確か、ラファエルは僕よりも1つ年上だっけ?」

「そうだね……今日は、何する?休みだけど」

ラファエルの言う通り、今日は世界探偵団は休み。毎日活動してるわけじゃないよ。

「ん~……うわ!」

僕が何をしようか考えてると、何かにつまずいて転けてしまった。

「アレクサンドル、大丈夫……?」

顔を上げると、心配そうな呆れた顔でラファエルは僕を見つめてる。

「うん。大丈夫……」

僕が体を起こすと、後ろを見た。何につまずいたのか気になったから。

「……これ、何だろう」

僕は、僕がつまずいたと思われる石の近くにペンダントが落ちてたのを見つけて拾う。

「おい!そいつを寄越せ!」

僕が手に持っていたペンダントは、いつの間にか半透明の男の子が持っていた。

「ペンダントを返して!」

ラファエルは、誰もいないことを確認すると、草を操って男の子を捕まえようとする。