昔の思い出を振り返りながら今の現状を整理するのに精一杯だった。

ど、どうして俺の部屋にこいつが?!
俺は何を、ナニをしてしまったのか?

自分の身体に視線を落とすと、なにも身に纏ってない姿が映し出される。

ああー、終わった。よりによってなんでこいつと。

どうにかして誤魔化せないかと考えていると
「ん、おはよ」と花守が起きた。
「お、おは、おはよう」焦りすぎて噛んでしまった。
「わ、わりぃ。俺昨日は飲みすぎて何も覚え…」
花守は、ふと寂しいそうに微笑むと瞳に涙を溜めた。
「そ、そう。ごめんね。じゃ、帰るわね」と言うと床に散らばってる衣服を集めて着替え始めた。

俺は悪くない悪くない悪くない。何度言い聞かせようとするが罪悪感が消えない。

着替え終わった花守は玄関に向かって歩いていった。

な、何か言わなくては。ごめん?。そんな薄っぺらい言葉で?何故あいつは俺に謝ったんだ?

そんなまとまりのない言葉を頭に浮かべていた。

気づくと俺は奴の腕を握っていた。
「な、何?」鋭い視線で俺を捕らえていた。
「い、いや、あの。その。なんてゆーか…」
「ねえ、手退けて。帰るから」手をぶんぶん振り回されたが俺は掴んだままだった。
「ごめん杉田…。ごめん。」と花守が言うんだから、全部悪いのは花守だろうと思うことにして、薄っぺらい罪悪感と責任を背負って俺たちは一緒になった。