夜中、目が覚めた。

奏さんが私のベッドの隣に椅子を置いてそこに座って、寝ていた。

夜風が窓から入ってきて。

涼しく月が見える夜。

勉強しないと。

絶対、期末テストの点数を下げることは出来ない。

奏さんには申し訳ないけど、頑張らないといけない。

一通り勉強してから、ベッドに入って、眠りについた。


朝、目を開けると優空が立っていた。

「ほい。」

「熱はかれ。」

温度計を投げて、優空は言った。

「ピピピ」

うーん、何度だろ。

37.9…

「何度だった?」

「ちゃんとはかれてなかった。」

脇に挟む位置を少しずらして、ねつをはかった。

「36.7だよ。」

「熱、ちゃんと下がったなぁ。」

ごめん、嘘ついて。

でも、平気なフリして学校に行った。





平凡な一日になればいいと願っていた。