外のいつもと違う道を

奏さんの斜め横で歩いている。

「瑠海ちゃん、横に一緒に歩こうよ。」

ぐっと体が引き寄せられて、奏さんの隣で歩いている。

「瑠海ちゃんは、何でシェアハウスで暮らすことにしたの？」

「えっと、シェアハウスするの憧れで。
丁度、遠くの学校に通うことになったので。」

「良いねぇ、憧れ。」

「そんな、たいした事じゃないんですけどね。」

都会もあんまり、田舎とはあんまり変わんないんだなぁ。

私が暮らしていた田舎は、そこまでじゃなくて。

普通に、スーパーや百均とかツルハとか色々な建物があって。

田んぼとかも近くにあったり。

私が入ったのは、イオンで。

やっぱり、広い。

「瑠海ちゃんは、買いたいものとか行きたい場所ってある？」

「あの、弟の誕生日プレゼントを出来たら、買いたいなぁっと。」

「弟って、何歳なの？」

「小学4年生です。」

「どんなのが好き？」

「鬼滅の刃とかぬいぐるみとか好きです。」

「うん、分かった。」

エレベーターに乗って移動して。

目の前には、ゲーセンが広がっていた。

「弟は、誰が好きなの？」

「善逸（ぜんいつ）と禰豆子（ねずこ）です。」

「探そっか。」

目の前には、可愛い柴犬のぬいぐるみのゲーセンがあって。

全然、目から離れてくれない。

「あ、あった！」

使えるかなぁ。

丁度、善逸と禰豆子の柄で。

3段チェストだった。引き出しだし、使えるよねぇ。

きっと。

「瑠海ちゃん！」