少し気が楽になった。

「あ〜、お風呂気持ち〜。」

少し、疲れが取れた気がする〜。

「あれ、瑠海ちゃんじゃん。」

「奏さん…」

「やっぱり、髪の毛の長さが…」

「瑠海ちゃんってさ、もしかしてだけど、今有名な海桜 瑠海
（うみざくら るあ）ちゃん？」

「そんな訳ないですよ。だって、全然違いますし。」

あっせった〜。

「瑠海ちゃん、危ない。」

え？階段から落ちちゃう…

撮影もあるのに…

どうしよう、迷惑かけちゃう…


「瑠海ちゃん、大丈夫？」

あ、眼鏡が無い…

「大丈夫です。ありがとうございました。」

「瑠海ちゃん、おやすみなさい。」

「おやすみなさい。」

どうしよう…

あのメガネが無いと…

予備のメガネ持ってこれば良かった…

「ブーブー」

誰からか電話？

「もしもし」

〖もしもし、瑠海。〗

「優空？」

〖なんかあった？ちょっと、過呼吸だけど。〗

「ちょっとね、メガネなくしちゃって。予備を持って来てなくて。」

〖どこにあんの？〗

「さっき、階段で落ちそうになった時だと思うから、階段あたりか、
2階かも。」

〖俺、探すか？〗

「いいの？」

〖瑠海、メガネないとダメなんだろ？〗

「うん。」

〖じゃあ、探したらそっち行くわ。〗

「ありがとね。」