そんな親父が田賀組や夏間組を裏切るなんて少しも考えられなかった。手紙を読んで直ぐに可笑しいと思った。 冷めた料理を食べて俺は親父が通っていた情報屋に自分の持ち金すべてを使ってこの事件の真実を聞いた。 そして、俺は知った。親父が裏切ったのではなく、親父は裏切られたって事を。泣きたくなったけど、それより何とも言えない怒りが胸の奥から沸き出てきた。