その女はいつのまにかそこにいた。
カーテンがなびき彼女の視界の邪魔をする。
長い髪と長い前髪で顔は隠れていたがそれでも彼女が整っているのは分かった。





c「誰?」

久しぶりの登校。
見たことのない隣人。



返事は返ってこなかった。


h「冬、久しぶり。」

背後から現れた男

c「いてぇな。はる。」
彼を睨みつけた
h「その子は千夏ちゃん。
冬がいなかった間に転入してきたんだ。
あと1人揃ったら春夏秋冬だね。」
あははと男は1人で楽しそうだ。

千夏。。

h「千冬とほぼ一緒だね、名前。」


風が一層強く吹いて彼女があらわになった

綺麗な黒髪に白い肌、凛と透き通るような青い瞳。空。
彼女もこちらを見る
見開かれた瞳。


魔法にかけられたような不思議な感覚に襲われた


c「はる、俺帰るわ。」

鞄を持って教室を出た。
丁度薄い頭の担任が教室に入るところだった。