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それから放課後まではあっという間だった。
時折、13階段の上部に現れた黒い闇を思い出して身震いをする。
だけどもう後戻りはできない。
あたしはこれから吉田さんと一緒にあの階段へ向かうのだ。
幸いにも、放課後になるまであの階段に気がついた人は誰もいなかったようで、まだ話題にもなっていなかった。
「ミキコ、今日はどうしたの? なんでなにもしなかったの?」
ノドカにそう聞かれて、あたしは一瞬すべてを話してしまおうかと思った。
でも、グッと言葉を押し込める。
今日は吉田さんのためだけの、大サービスデイだ。
「今日はちょっと気分が乗らなかっただけ。明日にはまた始めるつもりだよ」
「そうなんだ」
ノドカが頷いたとき、不意にノドカのスマホが震えた。
スマホを確認したノドカはほのかに頬を赤らめる。
その反応に首を傾げるあたし。
「じゃあ、あたし今日は予定があるから、もう帰るね」
「そっか。じゃあまた明日ね」
あたしはノドカに手を振ると、吉田さんと一緒に教室を出たのだった。
それから放課後まではあっという間だった。
時折、13階段の上部に現れた黒い闇を思い出して身震いをする。
だけどもう後戻りはできない。
あたしはこれから吉田さんと一緒にあの階段へ向かうのだ。
幸いにも、放課後になるまであの階段に気がついた人は誰もいなかったようで、まだ話題にもなっていなかった。
「ミキコ、今日はどうしたの? なんでなにもしなかったの?」
ノドカにそう聞かれて、あたしは一瞬すべてを話してしまおうかと思った。
でも、グッと言葉を押し込める。
今日は吉田さんのためだけの、大サービスデイだ。
「今日はちょっと気分が乗らなかっただけ。明日にはまた始めるつもりだよ」
「そうなんだ」
ノドカが頷いたとき、不意にノドカのスマホが震えた。
スマホを確認したノドカはほのかに頬を赤らめる。
その反応に首を傾げるあたし。
「じゃあ、あたし今日は予定があるから、もう帰るね」
「そっか。じゃあまた明日ね」
あたしはノドカに手を振ると、吉田さんと一緒に教室を出たのだった。



