具現化アプリ

「そうだよ? ノドカが教えてくれたアプリのおかげじゃん」


「そうだけど……。こんなにすごいとは思わなかった」


ノドカは呟いて女の子に近づく。


触れようとして手を伸ばすけれど、幽霊だから触れることもできなかった。


「嘘、本当にいる!」


そんな声に振り向くと、クラスメート数人がトイレの入口に立っていた。


結局気になってついてきたみたいだ。


「だから言ったでしょう? みんなにも見えるって」


あたしは強気でそう言った。


みんな驚いていたり、怯えて青くなったりしている。