「そんなに強い念を持った幽霊が誰かについちゃったなんて……」


そう呟いてクラスメートたちへ視線を向けるノドカ。


「やだノドカ、怖いこと言わないでよ!」


「ミキコ、あたしについてるワケじゃないよね!?」


女子たちは途端にキャアキャアと騒ぎ合う。


「みんなじゃないから大丈夫だよ。それに、このクラスにはあたしがいるんだから、なにがあっても大丈夫!」


大口を叩いて胸を張る。


そもそも幽霊なんていないんだから、大丈夫に決まってるもん。


「さすがミキコ! 心霊写真まで撮れちゃうなんて、これはもう本物だね!」


ノドカが関心したように、大きな声で言う。


その声に反応した男子生徒たちが近付いてきた。


「心霊写真ってなんだよ?」


「すごいんだよ! 昨日ミキコが撮影したの!」


「まじで? 俺も見せて!」