「こんなことばっかりしてていいの?」


帰る準備をしていたとき ノドカが険しい表情で声をかけてきた。


「なんのこと?」


あたしは冷たい口調返す。


「偽物だって、いつかみんなにバレるよ?」


ノドカの言葉にあたしは噴き出してしまった。


「今さら何ってるの? まさか、あたしに説教しようとしてる?」


「あたしは、ミキコがやってることが間違ってるって言ってるの」


「アプリを教えたのはノドカなのに、どうして今さらそんなことを言うの?」


質問すると、ノドカは黙り込んでしまった。


あたしはゆっくりとノドカに近づく。


そして微笑んだ。


「あたし、その答えを知ってるよ?」


「え……?」


「コウダイくんが、あたしに興味を持っているから嫌なんでしょう?」


ノドカの耳に顔を近づけて囁く。


咄嗟にノドカがあたしから身を離した。


その顔は怒りで赤く染まっている。


目はつり上がり、まるで鬼みたいだ。