そう思うが、恋愛をする前に好きな相手がいなかった。


好きになるにしても、ノドカの彼氏よりもカッコよくないと格好がつかない。


教室内を見回してみても、ノドカの彼氏以上の生徒なんて1人もいない。


あたしはイライラと親指の爪を噛んだ。


「ミキコも彼氏が欲しいんでしょう?」


その言葉に振り向くと、いつの間にかノドカが立っていた。


「別に?」


強がりを言ってそっぽを向く。


今ノドカの顔を見たくなかった。


「ミキコも彼氏作ればいいのに」


「そんな簡単にできるわけないでしょ?」


人をバカにしているのかと思ったが、以外にもノドカは真剣な表情だった。